matsuzakiのブログ

語源から考えるホントの語源

餃子の語源は?

大人も子供も、みんなが好きな餃子(ギョーザ)についてです。
  餃子は中国で古くからあった食べ物ですが、ここに二つの疑問があります。
 ①中国語ではチャオツ(地方によりジャオツとも発音)ですが、日本でなぜギョーザとなったか。②中国でなぜ餃子という名称になったか。です。
  まずギョーザという呼称ですが、明治末や大正時代の支那料理の本では、餃子にチャオツと仮名をふっています。ギョウザと呼ぶようになったのは戦後のようです。これは、満州から引き揚げてきた人達が広げたものと思います。
 満州語で、交をGyoo(ギョウ)と発音し、餃子は一般にギョウズと呼んでいたようです(「満州の正月考」井岡大輔・1939)。満州から引き揚げてきた叔父は、はっきりギョウザと言っていたので、満州でも地域によりギョウザと呼ぶ地方があるものと思います。
  中国のある地域の方言が変化してギョウザになったとしている記述もありますが、大正時代中は日本でチャオツであったことから、満州語説の方が有力と思います。
  次に、なぜ「餃子」という漢字になったのかですが、中国のネット上でいろいろいろいろ記載されています。
  三国時代の中国の或る地方で、厳しい寒さで貧しい多くの農民が凍傷で死んでいたそうです。また、凍傷で耳がなくなってしまう人たちが多くいたそうです。 その状況を見たある医者が、村人を集め、大きな釜を用意し、羊肉と野菜をきざみ、薬草と唐辛子を入れて煮たのです。そして、別に麺(小麦粉)をこねて薄く延ばしたものを用意しておき、釜の中の味を取り出し、麺の皮で耳の形に包みました。 これを元の釜に入れ煮て、汁とともに皆に食べさせたのです。
  汁や薬草、胡椒で身体が温まり、肉と野菜の栄養との効果で多くの人たちの凍傷を救った。という話です。このことが神話のように伝わり、多くの地方で食べられ、色々な名前で呼ばれていて、清代になり餃子に統一されたようです。
  なぜ餃子かというと、交という文字には病気を治すという意味もあるのです(中日辞書でもあります)。食べ物で病気を治すということから食偏に交、餃という字にしたのです。餃子の「子」は、接字で意味はないのです(柚子、杏子、椅子、辛子、等の様に)。
  現代になっても、餃子は身体を丈夫にする、病を治すということから、新年を迎える時には爆竹で鬼を払い、餃子を食べ健康を祈っているのです。

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